webマーケティング業界の将来性には期待できるがやばい会社も多いので注意

2019年8月23日転職・採用・働き方

「どの業界でキャリア積むか?」は今後数十年仕事をするのであれば非常に重要な問題です。どの企業で働くのかと同じくらいに、「どの業界を選択するのか?」が個人のキャリアや待遇に大きく影響します。

「webマーケティング業界」というのは非常に守備範囲が広い業界です。この記事におけるwebマーケティング業界は、企業のプロモーション領域をサポートする活動としています。具体的な例としては広告運用代行やSEO、SNS(広告)、コンテンツマーケティング、アフィリエイトといったプロモーション支援などがあげられます。この記事ではもう少し広い領域でのCRMやMA、SFA、アドテクなどは対象としていません。

そんなwebマーケティング業界の将来性について、

・業界としての成長は見込める?将来性は?

・一生この業界で生きていけるのか?

・最近フリーランスってよく聞くけど実際どう?

のようなことについて回答しながら、webマーケティング業界の今後と業界で生き残るためのポイントについて考えてみます。

webマーケティング業界は今後も伸びる

個人の努力や能力が成功に影響を与えることは確かですが、実はそれ以上に個人の収入や待遇に影響を与えるものは業界の成長率や規模です。webマーケティング業界の市場規模はネット広告費の推移をみれば大まかに理解できます。

インターネット広告媒体費 1兆4,480億円(同118.6%)
インターネット広告費のうち運用型広告費は1兆1,518億円(前年比122.5%、総広告費における構成比17.6%)で、大規模プラットフォーマーを中心に非常に高い成長率になった。

http://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/2018/media3.html

国内インターネット広告費の市場規模は約1.5兆円となっており、現在での約120%の年成長が起こっています。「運用型広告費」というのはGoogleやFacebookなどの広告プラットフォームを活用したものを指しています。

皆さんがよく目にするインスタグラム広告もネットサーフィンをしているときに表示されるバナー広告もYouTubeの再生前に流れる動画広告も、これらはすべて運用型広告です。インターネット広告費のうち約80%がGoogleやFacebook(instagram)、Amazon、Yahoo!などのプラットフォームを通した広告費だということもわかります。

媒体別にみると、「新聞広告費」(前年比92.9%)、「雑誌広告費」(同91.0%)、「ラジオ広告費」(同99.1%)、「テレビメディア広告費」(同98.2%、地上波テレビと衛星メディア関連)を合計した「マスコミ四媒体広告費」は、前年比96.7%となった。

http://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/2018/

インターネット広告費が拡大する一方で、新聞・雑誌で使われる広告費は毎年徐々に減少しています。また、減少しているようにも感じるテレビやラジオの広告費は成長はしていないが大きく減ってもいないというのが最近の流れです。新聞や雑誌の広告を購入したり見る機会は減少し、YouTubeやインスタグラムの広告との接触が増加していることはほとんどの方が実感していると思います。

新聞や雑誌といった古い業界でイノベーションを起こすような事業を行うこともひとつの選択肢ではありますが、個人のキャリアを考えると素直に成長産業・業種に身を置くことのメリットのほうが大きいはずです。時代の大きな流れとして機械学習やIoT化が進むことがほぼ確定している状況では、広告やPRがネットにシフトしていくのも当然予想ができます。(市場を国内だけで見るとダウントレンドかもしれません。)

web人材の需要は増え続ける

業界の市場規模は拡大していくことが予想できますが、そこで働くひとの需要はどうでしょうか。転職サイト「doda」を使い下記の検索キーワードでどれくらいの求人数があるのか見てみました。

「webマーケティング」 約940件

「マーケティング」 約7,500件

「デジタルマーケティング」 1,000件

比較のために他のキーワードでも調べてみると「webデザイナー」は約300件、「不動産営業」で約300件の求人となりました。これらの数字からも「webマーケティング」に関わる人材の需要が大きいことが理解できます。

webマーケティングの業界は未経験でも採用に積極的でおすすめできる業界であるということを以前書きましたが、需要が高く待遇がある程度保証されている珍しい業界ではないでしょうか。

また(web)マーケティング人材はwebマーケティング企業や代理店だけに必要なのではなく、企業内の担当者としても必要になります。企業がネット広告の運用や制作を外注ではなく社内で作ろうという「インハウス化」の流れもあります。よってwebマーケティング人材は代理店や支援会社だけではなく、どの企業においても需要のある職種となっています。

必要な知識とスキルの変化は早い

webやITの業界は変化の早い業界であるとよく言われます。業界としては今後も成長が見込め、人材の需要も増加していきそうです。しかし一度業界に入ってしまえば安泰というわけでは決してありません。

例えば5年~10年前はwebサイトに外部リンクを貼って検索順位を上げるというSEO対策がありましたが、現在ではほとんど絶滅しています。5年前にはFBページの運用代行で稼いでいた企業がありましたが、現在それだけで成り立っている企業はほぼ存在しないでしょう。2015年~2016年くらいに大量発生したキュレーションメディアで未だに残っているものは数えるほどです。

そこから考えられることは現在インスタグラム運用代行やインフルエンサーといった領域で成長している事業や企業も、数年後にはその市場自体がなくなっている可能性も高いということです。そういったことを前提にキャリア選択を行っていかなければなりません。

個人のキャリアを考えた場合には、特定の事業で必要なスキルだけでなく、もう少し大きな視点でのマーケティング理論を理解する必要があります。そういったスキルがあれば対象の事業が変わっても、例え業界が変わったとしても生かされるはずです。webマーケティング業界の年収の相場やどうやって給料を上げていくか?ということには以前の記事でも触れました。

webマーケティング会社の二極化

最近ではwebマーケティング業界がクオリティという点で二極化しているなということを感じます。その分かれ道はサービスを時代に合わせて変化させることができるかそうでないかという点に大きく表れます。

SEOサービスを提供していた企業がコンテンツマーケティングやメディア運用支援に事業を拡大したり、リスティング広告の運用代行業からCRMサポートなどの広いマーケティング領域の事業に参入することがよく見られます。このように世の中が求めるものを適度に受け入れられる企業は成長していますが、3年前と提供サービスに変化がないような企業は成長も頭打ちになっていることを感じます。

残りそうな企業とどうでない企業は業界にいる人なら感覚としてある程度わかるので、業界で働く知人や業界に精通している転職エージェントから情報を集めるのはいいでしょう。賢い転職エージェントの使い方については転職エージェントなんて必要ないよという記事を参考にしてください。

フリーランスマーケターの台頭

また別のトレンドとして、webマーケティングの業界ではフリーランスの勢力が拡大しているということも上げられます。この流れは今後も止まらないであろうことが予想できます。なぜかと言うと、デザイナーやエンジニアだけでなく、広告運用やSEOコンサルタント、SNS担当者の業務も、会社という組織がなければ成り立たないものではないからです。

小規模な組織でクオリティの高いマーケティング支援を提供する会社では、社内人材だけでなく優秀なフリーランスと提携しながらサービスを提供するケースが非常に増えています。

フリーランスマーケターの時給3,000円は高いのか?

SNSの運用代行はフリーランスやバイトに依頼するほうが成功する

このようにスキルのある人材は特定の企業に属していなくても需要がありますので、個人として積み上げていくスキルとしても(web)マーケティングの分野は非常に魅力的です。働き方としてフリーランスや個人事業を考えている人には有力な選択肢となります。

まとめ

今回はwebマーケティング業界の市場環境からみる業界の将来性から、そのなかでどのようなキャリアやスキルを志向するべきかについて考えてみました。

・webマーケティング業界は伸びる

・企業と業務内容の見極めは大事

・早く上流工程に移行できるよう努力する

市場としては成長するのはほぼ確実なので、あとは個人としてどのようなスキルを積んでいくのかを見極めることが重要です。どこが得意でどこに関心があるのかは実際に働いてみないとわからないはずです。

その点で企業選びにおいては、どんな経験ができるか?社員にどのようなスキルの習得を望んでいるか?を理解することが重要になります。他業界からの転職であれば転職エージェントを活用することも役に立ちますが、その際には「エージェント自身がwebマーケティング業界での勤務を数年経験している」または「webマーケティング業界で豊富な転職支援実績がある」担当者を選ばなければなりません。

転職を考え始めたらまず最初にすることは転職エージェントの登録です。履歴書や職務経歴書の作成はエージェントと進めるのが効率的です。

ちなみに大手の転職エージェントであれば案件数や紹介先企業にそこまで大きな違いはありません。重要なことはどの会社を使うかよりもどのエージェントがつくかです。まずは規模の大きなエージェント、その他希望業界に特化したエージェントと若手なら若年層特化のエージェントなど自分に合いそうなエージェントに3つくらいに登録しておけば担当による失敗は避けられるはずです。

リクルートエージェント

過去の実績と求人数ではリクルートキャリアがNo.1です。各エージェント個人の企業への推薦力や転職者のサポートといった総合的な営業力もリクルートキャリアの強みです。エージェントの数も多いため希望業界に適したエージェントがつく可能性が高いことも選ばれている理由です。とりあえず登録しておくエージェント。

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マイナビエージェント

こちらも業界最大手マイナビのエージェント部門です。マイナビは特に東京・神奈川・埼玉・千葉の関東エリアの優良企業求人に強みを持っています。全業界を網羅しているので、まだ業種や業界が決まっていない人でも使い勝手がいいです。

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DODAエージェント

DODAも全国規模で展開しているエージェントです。DODAには取り扱っている求人の80%以上がサイト上に公開されていない非公開求人という特徴があります。リクナビ・マイナビに並ぶエージェント大手ですので、このなかから好みで1〜2社に登録しておけばよいでしょう。

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第二新卒エージェントneo

第二新卒エージェントneoは人材大手のネオキャリアによって運営されている、第二新卒やフリーターからの転職に強みを持つ転職エージェントです。また既卒・中退・高卒・中卒・早期離職など学歴不問で就業支援をしています。

運営会社であるネオキャリアのスタッフも第二新卒者が9割となっていることもあり、10代・20代のえらぶ「就職転職満足度」「面接対策満足度」「就職転職相談しやすさ」でNo.1を獲得しているサービスです。

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ウズキャリ

ウズキャリは既卒・第二新卒専門「就活サポートカンパニー」株式会社UZUZによって運営されている第二新卒、既卒に加え就職浪人、大学中退、フリーター、ニートといった幅広い属性の求職者に対応できるエージェントです。

手厚いサポートによって書類通過率87%を超えており、ウズキャリで就職活動を行った方の83%以上が1社以上の内定を獲得しているという実績もあります。

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マイナビジョブ20’s

『マイナビジョブ20’s(トゥエンティーズ)』は、20代に特化した20代・第二新卒・既卒向け転職エージェントです。全求人が20代を対象としており未経験OK求人が50%以上と、20代の転職と内定に特化したマイナビ唯一のエージェントです。

拠点は新宿・名古屋・大阪の3箇所にあるので、条件の合う人はぜひ活用したいエージェントです。

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