『お金2.0』時代にお金ではなく何を稼ぐべきなのか
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/29
- メディア: Kindle版
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ニューズピックスと幻冬舎と佐藤さんが作った本となればTwitterで嫌でも情報が入ってくる。
このあたりの本は少し飽き気味だったしこの界隈Twitterで盛り上げすぎなんだよなぁ、、と思って見逃していたんですがAnyPayの木村さんのツイートが一応読まないとと思ったきっかけ。
社内に、お金2.0を必読だと周知しました。連休で読んできてねとお願いしておきました。
— SHINJI KIMURA (@shinzizm2) 2018年1月9日
『お金2.0』ってタイトルなのでビットコインなどの仮想通貨、暗号通貨の話かと見せかけてそうではなく、経済のシステムを復習して未来を予想(予想じゃないか?)する本。
幼少のころからお金に興味を持ち、会社を上場させるまでの現行の経済システムのど真ん中を生きて、テクノロジーの理解ができる佐藤さんが書ける内容といった感じです。
既存の経済でお金をもって成功している人たちと新たなシステムの戦いが始まっているんだなと思える。
既存の経済システムについての再確認
そもそも資本主義ってのは人間が作ったものでそこまで歴史があるわけではない。
中央銀行が貨幣を発行して保証するというのが本格的に普及したのはここ100年程の話でそこまで当たり前の制度ではない。
こういうたかがか数百年で常識と考えられていることを当たり前に疑って本質を考えられるのは堀江さんとかもそうなんだけどなんなんだろう才能か?
よくできた経済システムには5つの要素があって
それは①インセンティブ②リアルタイム③不確実性④ヒエラルキー⑤コミュニケーション
経済だけの話ではなく自然の摂理なのでどのシステムにも当てはまること。
組織論や制度設計においてもこれらの軸は変わらなくてどれが強いかという多少のバランスでできているんだなあと思えば、情報が入ったときにどれに当てはまるのかという一歩上の視点から俯瞰できます。
既存の経済システムが微妙になったのは単に低い次元の欲求が満たされてお金以外の欲求が高まっているから。確かにある程度の収入があったら現在の世界では何も不自由はないし、動物は苦痛を減らすという方向に進化しているとしたら次になくなるのは労働ですよね。もうすでにつまらない仕事や社会的に意義を感じられない仕事、他人からすごいと言われないような仕事では採用するのがかなり難しくなってるんじゃないかと思います。
「稼げる仕事(これもたいていは嘘で本当は稼げない)」からおもしろいと思える仕事に完全に軸が移ってる。
中央集権化から分散化で変わる未来
Uber、Airbnb、メルカリの共通点は分散している状態でネットワーク化した社会での成功例である。
メルカリも評価を他のサービスで共有できたりと、なんらかしらでもう少しオープンになっていくのかもしれない。
(メルカリはブクマの経営陣引っ張ったんだからブクマも買い取ってブクマのレビューをメルカリに移行してほしいです)
シェアリングエコノミーってユーザーにとってお得だよねっていう単純な話ではないっぽい。
トークン化する世界と評価経済
各種仮想通貨、暗号通貨も優れた経済システムのよさで競争をしているということになるということで、経済、経済圏が作る対象に変わったということです。
現在の「お金」はすべてなくなるということはないんだろうけど、多様な経済圏ができることで相対的に価値が低くなる。法定通貨が唯一の尺度ではなく、尺度のひとつになるみたい。
この評価経済への変化のなかで個人がどう生きるのかというと、「お金で評価されにくいかもしれないけど内面的に価値のあるものはなにか」ということ。
好きなことで食べていこうというのが現実的な社会になるので、言われたことを早く正確にできるという能力から好きなことを探して見つける、熱中できるという能力に価値が動く。
お金の稼ぎ方と信用や関心を稼ぐスキルはかなり異なると思うので、人や企業の影響力はガラリと入れ替わるんだろう。
現在のSNSを中心としたものは、評価が評価を生むという現在のお金のシステムとあまり変わらないように見えるけど、これはまだ評価が強くお金と結びついているためで徐々に解決するんじゃないかという予想。
「好きなことで稼ぐ」について
現在99%の人は、「好きなことでは稼げないんだからお金のために働くという社会で生きてきてしまっているのでなかなか価値観を変えるのは難しいんだろう。自分が見てきたものや習慣が常識だと思っているので自分が間違っていたことを認めるの無意識に精神的に負担があるんでしょう。(2018年に現金とか使ってる人あほだと思いますね)
好きなことで副業しようと言っても、どのくらい稼げるのか?効率はいいのか?というお金が理由で決断できないのが
好きなことで(お金以外のものも)稼げるということが理解できればなにか始めると思うんですよね。
成功しているYouTuberってもちろんお金を稼ぐ方法を考えてうまくやってる人もいると思うんですけど、好きなことをとりあえず配信してたらファンが増えたというパターンが多そう。
×「お金を稼ごう⇒YouTuberやろう⇒なにを配信しよう、頑張ってるけど稼げない」
○「YouTubeでこれ配信したらおもしろくない?⇒ファン増えたおもしろいからもっとやろう」
その上でどう生きていくのか?
現在を生きる人間として、直近ではまだお金が力を持っているというのと、お金って価値が下がっているよねというのは両方理解できる。
自分が好きなのか、向いているのかは一定期間やってみないとわからないことなので、とりあえずやってみて飽きたら向いてないってことなので他に興味あることをやってみるって繰り返しだと思いました。
相対的な価値の下がっていく「お金」をつまらない仕事の時間で稼ぐのはしょうがないなあと思うばかりです。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/29
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お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: 単行本
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